給食懇談会のご報告

2020年10月23日 Kids Encourage 0 Comments

ご報告がおそくなりましたが、昨年10月23日に行った給食懇談会の様子をお知らせし致します。

すでに在園の保護者の皆様には、懇談会の冊子として配布しておりますので、保育園の食育についての詳細はお伝え出来たのではないかと思います。

 今回の給食懇談会では、「子どもが食べたくなる食卓」というテーマで、主に当園の栄養士を中心として、保育園ではどのように「子どもの食べる意欲」を育てる取り組みをしているのか?ということをお伝えする機会にしたいと思いました。

 まず、栄養士から給食作りの中で工夫していることを、いくつか具体的にご紹介しました。

 1つは、主菜、副菜、汁物、デザートという献立づくりの中に、栄養価はもちろん、子どもの好みや、お家ではあまり食卓に出ない(であろう?)食材や調理法などをバランスよく取り入れ、食そのものの体験を豊かにできるように献立を組んでいること。

 2つ目に、あえて主に寒天をデザートとして出している意図についてお話させていただきました。子どもたちが食事を締めくくる目安としてデザートをつけることを毎食行いたいと考えると、提供するにあたっていくつかの問題が生じます。果物となると高コストであるだけでなく、新鮮なものが常に手に入るとは限らないこと。衛生上、行政指導としてできるだけ加熱処理した食事の提供という条件があること。また、アレルギーにより食べることができない子どももいること。などです。

 それを解決するデザートとして考えられたのが寒天でした。寒天は自然の素材で食物繊維が豊富であることやフレーバーや固さ、形が変えられることから、味も見た目も様々に楽しめること。小さな子は手で食べることもでき、スプーンを使う子どもにとっても、その技量によって大きさを変えることが容易であること、などの利点を紹介させていただきました。

 3つ目は、乳児では栄養士も定期的に育児観察を行いながら、子どもの様子を知り、保育士と共に「今のその子の発達段階にふさわしい」調理形態に配慮していることです。

 特に、乳児期は離乳食の移行も含め、咀嚼機能、手の機能、好みなどとても個人差があります。できるだけ個々の子どもの必要性に合わせた食事の提供をするよう保育士、栄養士、調理員が協同して育児を支えていることをお伝えさせていただきました。

 その様子を具体的にお伝えできるように、簡単ではありますが、各クラスでの食事の様子をVTRにして当日は見ていただきました。

 当園では、より個々の子どもに添った育児ができるように、『育児担当制』というシステムを取りながら、食事の世話をはじめとする継続的で、きめ細かなかかわりができるように各クラスの保育者が担当児の育児を毎日行っています。担当の保育者との安心できる見通しの中で、子どもも能動的になっていきます。

 VTRでご覧いただけたように、満足そうに食べている姿はもちろん可愛らしいのですが、小さな子でも保育者の介助に連動して口を開けたり、お皿の中をのぞいて次に食べたいものを指さして意思を示したり、「美味しいよ!」と、笑顔でコミュニケーションしたりする、子ども自身の主体的な行為として食事をしている姿に保護者の方々からは、「0歳児でも、こんなにできること、わかることがあるんだ」という、ちょっとした感動の声も聞かれました。

 また、幼児期には自分たちで食事の準備をしたり、食べた食器をさげるなどの日々の自立的な行為をどのようにしているのか、子ども同士でおしえ合ったり、協力したりする様子をお話させていただきました。

 さらに、食育活動としての食物の栽培、収穫から調理して食べるところまでを季節や時間の経過とともに体験しながら、生活の中で自然にかかわるるということも実感できる経験にしてきた様子も見ていただきました。

 そして、さらに季節や行事にちなんだクッキング活動も、子どもたちが直接素材に触れ、調理していく楽しさを体験してきた様子も併せてご覧いただけたと思います。

 同時に、こうした子どもの姿を見ていただきながら、ご参加いただいた保護者の皆様にはおやつの試食もしていただきました。

 当日のメニューは、豆腐ドーナツとフルーツポンチでしたが、どちらも子どもたちが大好きなおやつです。味の方も好評で、「今日もおやつおかわりした!」という子どもの言葉がよくわかったと感想を述べてくださいました。

 食事は、毎日のことですから大人にとっては時に頭を悩ますことでもありますね。

 でも、「食べることは生きること!」を、保育園では大事なスローガンにして職員一同も食育をすすめています。

 これからもご家庭での育児と協同しながら、食の面からも子どもの育ちを支えていきたいと思います。

 お家でもぜひ、お子さんと給食のお話をしていってくださいね。

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