節分と鬼!

2023年2月3日 Kids Encourage 0 Comments

 2月3日は節分。

 この日に向けて、それぞれのクラスで様々な活動をしながら節分を体験してきました。

いちご、りんご組(0,1歳児)は、『鬼といういつもあまり触れることのない存在に触れることで、節目(節分)という、日常と違うものがある、ということを知る。』ことを体験の大きな目的にし、風船鬼をシンボルにした活動を楽しんできました。

 風船に触れようとしたり、球を投げようとする中で、自分の体のバランスを取ることや、高いところにある的(風船鬼)に向かってジャンプする、箱に向かって球を投げるなど、その方向に合わせて体を動かすことを試したり、鬼というイメージを対象にしながら運動機能をたくさん使い、バランスをとる遊びを大いに楽しみました。

 あんず組(2歳児)は、『節分という文化に興味を持ち楽しく行事に参加をしながら、その意味を感じていく』ことをねらいにし、「鬼退治」というテーマを設けて保育者と一緒に新聞紙でマメつぶてをつくって、砂場の庭に出現した(吊るされた)鬼に向かって「鬼は外!」と退治する遊びを行いました。

 この年齢ならではですが、遊びとして楽しむというより「必死でやっつける!」というように、皆、鬼の的に向かって本気で挑む姿が2歳児の何かになりきるという特性を現していました。

 

 どうしたら的確に鬼をやっつけることができるかと考え、豆つぶてを投げながら、段々と子どもたち自身がどこまで離れたら、ボールが当たらなくなるのかなど工夫し始め、活動を通じて研究しながら投げている様子が見られて成長を感じました。

 ハート組(3歳児)は、節分にちなんだ遊びを楽しみながら、鬼になったり、鬼を退治したりと役をもつことが楽しめるように活動してきました。

封筒で作る鬼のお面は、子どもそれぞれの想像する鬼の顔で、色紙を貼って迫力を出したり、赤く塗りつぶしたりと個々の作業も熱が入っていました。

 節分当日は、鬼のお面をつけること自体を楽しんでいて、なりきるというより鬼になったという雰囲気と、他の子との一体感を喜びながら、戸外での豆まき遊びも楽しみました。

 クローバー・ダイヤ(4,5歳児)は、『節分について知る機会にし、伝統的な行事に興味をもつ。友達と共有する活動や、イメージを表現する製作に意欲的に取り組む。』ことをねらいとし、活動に入る前から絵本や暦(カレンダー)を見て節分について様々に話をすることも行ってきました。

 絵本では様々な鬼がいて、ストーリーも退治されてしまうもの、実は優しい心を持っている鬼、人間にいじめられて困っている鬼など、鬼=悪いもの、怖いものというイメージだけではないものを感じながら節分を経験することに期待感が高まっていったように思います。

 鬼の面づくりも、いちご組、りんご組に「鬼になって脅かしに行く」役に張り切りながらも、「でも、あんまり怖いと泣いちゃうよね」「大きな声はだめかも」など、自分たちが鬼になって行くと怖がらせすぎてしまうかも・・と、小さい子を思いやる姿もありました。

 結局、みんなが揃って考え出したのは、「あまり怖くないお面にする」という、子どもらしい知恵と落としどころです。(笑)

 そうして製作した鬼のお面は、角はあるけれど目は笑っている、大きな口だけれど牙はない、色は虹色、などなど、「怖がらせすぎない鬼」が個々のイメージでできあがりました。

とはいえ、当日、加減はしたものの小さい子にはやはり泣かれてしまい、退散したあとに「大丈夫だったかな?」とちょっと心配していた年長児。

そんな心情に、「嘘っこの鬼になる」ことを意識しているところが2,3歳児のなりきる姿とは違う発達なのだなと改めて感じました。

 また、クローバーの年長さんは3日の当日、恵方巻づくりをしました。

クッキングを待ちわびていたこともあり、大好きな給食メニューのカレーもこの日は少々控えめに。「おやつに作る恵方巻が食べられなくなってしまうから!」と。

前日に簀巻きの使い方やごはん、具材ののせかたを栄養士の長崎先生からレクチャーを受け、作り方の理解はバッチリ!です。

 同時に、節分って何なのか?なぜ節分に恵方巻を食べるのか?という由来のお話しも聞き、今年の恵方、「南南東のやや南」ということを知り、方角にも興味をもって「こっちが北、西はお日様が沈むんだよね」などの会話もされていました。

 いよいよ恵方巻作り本番。

前日のレクチャーを皆よく覚えていて、初めてとは思えないほど上手に作れて大人の方がびっくり!

前日のフェルトでの練習のように、ご飯も海苔の手前半分に薄く伸ばしてのせて、長細く切ってあるきゅうり、金糸たまご、鮭フレークを適度に置いて、上手にぎゅっ、くるくると鮮やかに巻いて完成させていました。

「わー、きれいにできた!」と作った本人たちも驚き、互いの恵方巻の出来栄えを褒めあっていました。

 そして実食。 長崎先生が窓に「南南東やや南」の位置に印をつけてくれていたので、皆、その方角に向き、願いを込めて黙ってもくもくと1本の恵方巻を食べきりました。

 恵方巻1本はなかなか長いので、食べきるまで時間もかかるのですが、その間、本当に誰一人おしゃべりせずに、南南東を見つめながらひたすら食べていたのには大人も感心してしまいました。

 もうそんな風に自分を調整して目的に向かうことができるくらい大きくなったのね、と改めて年長児の成長を実感する姿でした。

 自分で作って食べることは格別なようで、残ったご飯や具材を混ぜて、皆で分け合って全部食べてしまいました! その食欲にはびっくり。(笑)

保護者の方にもお伝えしましたが、恵方巻を食べ過ぎて夕飯に響かなかったかな?

 今年はどのクラスも事前活動から、節分への興味や期待がわく活動が充実し、子どもたちは節分を楽しく様々な角度から経験できたのではないかと思います。

お家でも「鬼は外、福はうち!」ってやったかな?

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