保育園が縁日になった!

2020年8月30日 Kids Encourage 0 Comments

 8月4日、保育園の環境は縁日になり、コロナ禍で全国的に中止になっている「夏祭り」にかわる経 験にしようと2〜5歳児を対象として園内での行事を行いました。 保護者の方にもお話し、甚平や浴衣、サマードレスなどなど、縁日に行く気分になる扮装などもご協力 頂き、朝から子どもたちも気分はお祭り!からスタートしました。

お神輿も登場!

夏祭りをモチーフにした装飾も!

縁日と言えば、やっぱりこれでしょ!

 給食室のスタッフの提案もあり、「夏らしさが感じられる食事」を子どもたちに体験させてあげたいとい うことで、縁日風に4,5歳児はエントランス前のスペースに屋台に見立てた食事コーナーを設定して、 夏の日差しを感じながら戶外で食事をすることにしました。 昼食、おやつなどのメニューは焼きそばやお好み焼き、デザートもフルーツポンチやスイカを、給食の 先生が出店風にパックに詰めて給仕してくれるなど、まさに縁日で食べているような演出に子どもたち の食欲は驚くほど旺盛でした!

 一方、2,3歳児は普段は行くことのない幼児スペードの部屋に、こちらも屋台風の食事コーナーが しつらえられ、出店に見立てたカウンターに自分で「くださいな」と焼きそばをもらいに行くなど、い つもの食事とは違う雰囲気をワクワクしながら楽しんでいる様子でした。

 縁日のだいご味といえば、様々なゲームができること。

 この日のために保育者も遊びの準備をはりきって行いました。 遊びの会場は、くるみ組とあんず・ハート組のお部屋に魚釣り、射的、スライムづくり、うちわ作り、 縁日屋台ごっこのコーナーなど、子ども達が自分で工夫して遊べる種類の仕掛けがたっぷりされていま す。

 年⻑児の特に男子に大人気だったのは魚釣り。 保育者がこだわりの「リアルな魚」を、魚釣りの岩場をイメージした飛び石を渡りながらの釣りです。 どこでどう釣るのか?を釣りたい種類のリアルな魚を狙いながら、釣り人がポイントを探すように場所 選びもしていきます。 たくさん釣れたら魚はリリースして、またチャレンジするなど、本当の釣り人のようでした。

 的当ては、お話会からブームになっているおばけを的にしたもので、難易度の差がある中から自分が チャレンジする対象を選び、狙ったお化けを倒す!というものです。 距離やお化けの大きさ、種類を変えながら、全部倒したい子もいれば、一つ目やカラかさお化けだけな ど、お化けを選んで狙い撃ちする子もいたり、なかなか白熱したお化け狩りでした。(笑)

 また、前にコントロールよく投げることがまだ難しい2歳の低月齢の子どもたちは、ルールをかなり緩和して的のすぐ前で「当てる」ことを目標に集中して投げることを繰り返したり、この的当てゲーム を通じて、かなり投げるという運動が上手にできるようになっていったことも大きな喜びと満足を得た 経験になったようです。

 うちわ作りは2,3歳児に大人気。 今まさに製作意欲がムクムクと湧き出している年齢の子どもたちは、道具の魅力にモチベートされ、も くもくと集中した作業に入り込みました。
大人のお手伝いは、道具が混ざらないように整理するだけ。 言葉通り、個々の主体的な創作活動です。手形スタンプやシール貼りを組み合わせてできあがったうち わは、本当に自由で個性的な色使いをするなど、その子のならではの世界観を表現した、ステキな 1 点 もののうちわができました。

 さて、幼児がはまりにはまった遊びはスライム作りでした。 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、スライムの材料は、100均で売られている「魔法の砂」と 洗濯のりを混ぜるだけのいたってシンプルな材料です。
 しかし、シンプルなものほど奥は深い! 魔法の砂の量と洗濯のりの量の微妙な加減や練り方によってスライムの粘りは変わるのです。 混ぜているうちに硬くなってしまったり、少しドロドロになって伸びなくなるなど、子ども達は自分が 思い描く、いい塩梅にするのに夢中です。 それだけでなく、魔法の砂には色々な種類の色もあるので、好みのスライム作りは考えることもいっぱい、試すこともいっぱいで皆、無口になるほどの集中! まるで科学者の実験みたいな雰囲気でしたが、モノとモノが反応して、変化していく不思議とその面白 さに科学を学ぶ入口が体験できたならとても喜ばしいことですね。 こんな風に遊ぶ事で、学びの世界が面白いと知っていけると学習が楽しくなるだろうと思います。

 そしてフィナーレは園庭での盆踊り。 商店会にお願いして、いつも加賀町会と加賀商店会が主催している盆踊りの音源をお借りして、柏踊り とアンパンマン音頭を踊りました。
 この 2 曲は、夏の毎日体操がわりに踊っていて、皆、振りも覚えています。 今年は町会でも盆踊りは中止だけれど、その分もたっぷり踊ろうと保育者も振りを覚えての活動です。 夏らしい風物詩でもある盆踊りが、来年は子どもたちもお祭りで踊れるといいなぁと大人は願いながら。

 こうして 1 日を楽しんだ子どもたちですが、縁日の興奮冷めやらず、今は縁日の屋台をモチーフにし たお店屋さんが子どもたちの遊びでは盛んです。 特に幼児は、本物に近いリアルな見立てや役の設定に「なりきる」姿が見られます。 一緒に経験した縁日という共通体験が、子どもたちのイメージの共有を助け、新しい仲間関係ができる など、子どもたち自身が自分の世界を広げていくようです。

 今はまだ活動や行事の制限もありますが、できる注意をはらいつつ、子どもたちが今必要とする経験が できるように、活動を工夫して実践していきたいと思います。

おまけ (縁日のお店)