年が明けて卒園まであと3ヵ月の5歳児のクローバ組。
クリスマス会での経験から、表現が更に広がり、子どもは仕事をテーマに、遊びを広げています。
生活の中で体験していることや、知った知識を駆使して、社会環境や生活の体験で得た知識をもとに再現遊びにつなげたり、子ども同士で“どんな事だろう”とイメージを言葉と表現にして伝える姿が多く見られるようになりました。
遊びの中で、子どもたちは、互いの知識を取り入れ、イメージを共有し、個々の想像力も広がってきたようです。
そこで職業体験の1つとして、パン作りの研修を企画!!
設定として(いつも美味しい給食を作ってくれる)栄養士の長崎さんにパン作り講座の講師を依頼し、本物のパン作り研修をお願いしました。
パン作りの研修にむけて、子どもたちもハリキッテ準備をはじめます。
例えば、子ども同士で「パン作り講習開催要項」をお知らせしたり、当日に必要なエプロン等も忘れないよう、メモに書いて自分で必要なものを準備したり、パン作り研修に必要な講座参加費になるコインを用意したり。
きたる研修に向けての見通しを立て想像してワクワクドキドキ♡
当日は、長﨑さんも教える先生として役になりきり、講座始まりのごあいさつから!
「お疲れ様です。本日は研修にご参加ありがとうございます。」
部屋に緊張感と期待感が高まります。
よく話をきいて説明を受けた後にはいざ実践!
計るのは何グラム?手順は?子ども同士でパン作りの工程をしっかり確認しながら、、、
講師から「一番のポイント!」と教わった、こねぐあい、耳たぶぐらいの感触!?を感じて進めていきます。
さらに研修では、「お店で売るものとして作るために大事なこと、“同じ大きさ”に生地を丸めること」を意識します。
講師からは、焼く前のパンの成形の仕方について注意がされます。
「パン屋さんは売り物なので形だけでなく、大きさがポイントなんですね。」
同じ大きさにちゃんとそろえましょう!との指示です。
皆、真剣にポイントを意識して、大きさをそろえます。
そして、愛情いっぱいに「美味しくなれ♡」気持ちも込めます。
皆が大切に成形したパン生地は、給食室のオーブンに運ばれていきました。
あとはパンが焼けるのを待つだけ。
うまく焼けるかな?形はどうかな?
そして、研修うまくできたかな??ドキドキそわそわ。
そわそわしちゃうワケは、「ちゃんと研修に合格したら、終了証を差し上げます。」という講師の言葉。皆、「合格できたかな?」と期待でいっぱいなんです♡
一時間ほどで焼き上がり、パン作り実習の講座終了証がもらえる時がきました!
終了証の授与は、一人ずつ手渡されます。
ひとり呼ばれるごとに、拍手と“おめでと!”あの子も合格できたと安堵しながら♡
最後の一人がよばれるまでドキドキは続いていました。
みんなめでたく研修終了。そして、合格!
自分が目的を持って行ったことが形として認められる機会となりました。
年長の子どもたちにとって、目的ある仕事をきちんと段取りをふまえてやりきるという体験は、いつもの調理実習とはまた違った喜びを得る体験となったかな?
小学生になる日を目前にして、一足お先の“職業体験”は、充実して終わりました。
子ども1人ひとりが自ら目的を持って参加して実際にそのようにふるまう自分が他者から見られ、認められる体験が一つのステータスにつながったと思います。
こうした経験を幼児期の積み重ねの中で自信をもって自分を発揮していけるよう、残りの日々も様々な活動をしていきたいと思います。
キッズエンカレッジ