今回、コロナの影響で中止になってしまった、10月に実施予定だった園祭りに代えて、宝探し会を企画しました。
子どもたちの経験として、「探す」「見つける」という目的を共有しながら、グループで活動していく中で仲間関係を深めていく、というねらいのもと、10月13日と27日と2回にわたり“宝探し会”が行われました!
子どもたちには、宝探し会のお知らせをするのではなく、活動の中で徐々にイメージを持っていけるように、事前活動として、まずは冒険や宝探しにちなんだ絵本や遊びなど日常の活動を行っていきました。
その活動を経て、ある日、突然クラスの中に〝怪盗K〞なる人物から挑戦状と宝の地図?!が届くことをきっかけに「なんだろう」「保育園に宝が隠される?」と想像を膨らませていく姿がありました。
次の日からは怪盗Kからの挑戦状では、宝がいつ隠されるかということがわからない中、「保育園に海はないからこれはきっとプールのことだよ!」「山はないから砂場かな?」と届いた地図を解読する子、宝は地面に埋めてあるとイメージした子はせっせと園庭をほってみたり、宝を探すということにモチベーションが高まってきている姿が見られました!
そうした中、来たるべき、「宝さがしの冒険」に向けた準備をしていくことにしました。
まず、重要な役割(隊長)を務める年長を中心に隊の編成を考えて、隊ごとのグループ活動をしていくことを想定し、隊長となる年長児が自分の隊のメンバーは子ども達が相談しながら自分たちで決めました。
自分たちでメンバー構成を決めたことで、“隊長の自覚”が高まり、自然に自分の隊のメンバーに配慮し、気にかける意識が常に見られ、年長児の成長に大人も感心するばかりでした。
年少中の子どもにも隊のメンバーが発表され、いざこれから宝探しに向けての準備に取り掛かります!
「探検ぼうしは作ったかい?」「隊長はだれ?」「メンバーは誰?」それぞれのチームが宝探しの日までに関係性を深めていきます。
宝さがし1日目、13日になりました。
隊長が中心になり、メンバーを確認していざ出発!
今回の課題は「探すという目的を共有した隊で園舎内を移動をする」というミッションが課されました。
そのこともあって、隊長である年長がはぐれないように年少の手を引いてあげたり、自分が探したり見つけるよりも隊のメンバーがどんなふうに宝を発見することができるか!?など、グループの成果を気にする年長児の姿が頼もしく印象的でした。
年中児は隊長が気付いていないところをさりげなくフォローしながら、隊に協調しようとしたり、年齢ごとに自分が所属している隊を意識して、なんとかついていこうとする年少児とそれぞれの「想い」が重なり合って、協同して宝を探しつつ、子どもたちの成果が姿に表れた第一回目の宝探し会でした!
27日の第二回目の宝探しは“前回の経験を生かして、課題にチャレンジすることを楽しみながら、挑戦する意欲をもっていく”ことを目的にさらなるミッションに挑戦していきました。
前回の経験を活かして、子どもたちの発案で新たにチームで迷子がでないようにチームカラーの勇者の帽子!宝物を入れるバックも作りました!
チームで「どのように探すのか、どこから探すのか」など、たくさんの宝を見つけるための作戦会議もしました!
宝の地図をヒントに「どんなミッションがあるかな?」「どんなルートから回っていこうかな?」隊長の年長もみんなの意見をきいて考えていきます。
そうしたグループでの活動を経て、いざ“第二回宝探し会”!!
第二回目のミッションは探すだけではありません。たくさんの試練が待ち受けています。
ミッション①「しゃべってはいけないゾーン」
その先には計りを使ったミッションが!! なんとしゃべってしまったらスタートに戻ることに。何とかジェスチャーを駆使し、しっかり隊長についていくことで無事クリアしていきます。
ミッション②黒ひげ危機一髪!?
隊で1人1剣ずつ刺し、飛ばしてしまうとスタートに戻る!? どきどきしながら黒ひげに剣を刺していきます。
飛んでしまったら仕方がない(笑) (飛ばしてしまったことを責めることもなく)再度気を取り直して挑戦します。
結論から言いますと、なんと当日の成功率は50%でした・・・意外と飛ばしてます!
けれど、急いでスタートに戻り、また全員でトライする!とっても根気のいるチャレンジでした。
ミッション③パターゴルフ
的をねらってあてられるか!? コントロールして的に当てることは難しいけど、皆で応援し合ってクリアしていきました。
二回目は前回の経験もあり、探すことの見通しがあった子どもたち、また事前に隊で作戦会議をしていたこともあり、課題に対しても想像や予測があった子どもたちです。なので、本当に隊ごとの協力が見事にされています。
ミッションに挑む際はみんないることを確認して、緊張感がある中でクリアした後の喜びを共有している表現や表情は、二回目の成果であったと思います!
宝探し会が終わった直後に、年少児から年長児に「これして遊ぼう」や「一緒にこれがしたい」と様々なミッションを協力してクリアしていくことで絆が生まれている姿が見られました。
それぞれの学年が一つの隊に所属し、宝探しという目的を持って活動してきたことで、仲間関係や、自分自身に対しての自信が深まったのではないでしょうか(^^)
その姿を見て、保育の中で一つ一つの活動が、子どもたちの育ちを支えていくのだと、改めて私たちも感じる機会となりました。