12月のお話し会

2021年12月17日 Kids Encourage 0 Comments

 今回のお話し会は、丸・三角・四角の扉の向こうに広がっている、形があるようでない世界ということを想像する、ということを文学の体験で感じ、目に見えないものに想像力を膨らませていく。という幼児のねらいと、お話の中で形ということに触れ、同じ形のもの、違う形のものということに興味を持ち、形にもいろいろな種類や仲間があるということに気付いてほしい、という今回初参加の2歳児に向けてのねらいを「形」というテーマで、2つお話しを行いました。

 1つ目の絵本はその名も「おなら」の読み聞かせです。

 この本でのポイントは、形はないけど音やにおいではわかる、目には見えていない、でも確かに存在している、ということを「おなら」ということを通じて、実は「空気」というものの不思議も感じながら「形のないもの」への興味につながってほしいということでこの題材になりました。

 もう1つは形をテーマにしたお話し「3つの扉」。脚本、演出はオリジナル。「どんな形か」「形は必要性によっていろいろに変わっていく」ということを様々な食べ物が形を変えて出てくるという、ファンタジーのお話しです。

 おならのお話で子どもたちは最初のゾウのお尻の絵と、ゾウのおならの「ぶおぉーん!」

という音の印象から、想像通りの反応「くさいー」「おなら大きい」が子どもたちの中から聞こえてきました!みんな、経験あるものねぇ~。
 

 お話の中で、おならは口から入る「空気」であること、人間のおならは一回で約100mlのおならが出て、1日500mlのおならが出てしまうということなど、少し数や科学的な内容になると「おーそうなんだ」「空気って知ってるよ」と子どもたちが、思い思いに捉えたことが、表情からも読み取れました。

 最後の方に出てきた「くさいおなら」と「くさくないおなら」があるのはなぜか?という場面になると、肉や卵などばかり食べているとくさい、野菜や豆、イモなどを食べているとくさくないということがわかると、なぜかその日の食事は「○○ちゃん人参食べてるから」と必死に野菜を食べていますアピールをする子が増えました。

 食事中に大々的にする話ではありませんが、野菜や豆なども食べないとおならがくさくなるということも立派に食事を食べる動機になるんだなということを子どもたちが表現してくれました!

 次に「3つの扉」のお話しです。

〇△□の形の扉が現れると、メロン君が中心となり、様々な形の食べ物が現れてくる内容です。

 しかし、出てくるクッキーやおにぎり、スイカたちは自分の形がわからなくて、その時々の切り方によって形が変わってしまうことに困っているという展開です。

 表現やアートの会までの日々の積み重ねの活動の中で形ということを通じて、立体への認知や形を使って何かを作るということに意識を向けて活動していました。

 そうしたこともあり、扉と同じ形を見つけるのも早く、「角が四つで何になる」という投げかけに対しても、自然と「四角だよ」というように認識していることを表現しながらお話の世界観を楽しんでいました。

 形のお話を通じて、子どもたちなりに形の特徴の概念に触れたり、「食べ物などは必要によって形が変わることもある」ということを今回感じてくれたのではないかと思います。

 そして、その日の午後は、給食さんに協力していただき、おやつはなんと「△おにぎり」「○おにぎり」の2つの形で提供していただきました。

 形によって印象や味に変化があるのか、どちらが食べやすいのかなど実際に食べる場面でも体験しながら、食育にも通じるとても興味をそそるおやつでした。

 子どもたちに味の感想を聞くと「まるの味がする」や「おにぎりおいしい!ねえ、おにぎりはなんていってる?」と先生が演じていたから、おにぎりに聞いてみてというニュアンスで、子どもたちの中には擬人化されたおにぎり君が住んでいる様子もうかがえました。

 今回形ということを通じて、お話会を展開していったことで、その後の製作にも意欲的に参加しイメージを膨らませて、作りあげていくことの楽しさを感じられたのではないかと思います!

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