3月16日、この日を祝うかのように降り注ぐ、暖かい春の日差しに包まれながら卒園式が行われました。
園の玄関に装飾された桜のアーチをくぐって、嬉しそうに登園してきた子どもたち。控室ではドレスアップしてきた洋服を自慢し合いながら和気あいあいとしていました。
この写真では、まだリラックスしていますね。
ずいぶん前から、この日に着てくるおしゃれ話に花が咲いていましたが、実際におめかししてきたお互いを「これかわいいね!」「髪もきれい!」と褒めあって、ますますテンションが上がります♡
当たり前のようですが、他者と自分ということを、こんな風に認知してコミュニケーションする姿は、もう立派な人格をもった一人の人に成長したんだなあと、愛しく思える光景でした。
いよいよ式のはじまり、いざ入場となると顔つきがきりっとした子どもたち。緊張感の中にも卒園式を心待ちにしていた様子が見て取れました。
いよいよ入場。 盛大な拍手で迎えられて嬉しはずかし。
式の始めは卒園証書授与から。
入学する小学校順に呼名です。名前を呼ばれたら一歩前に出て、一人ひとり証書をもらいます。
緊張しながらも、丁寧にお辞儀をしたり、「ありがとうございます」と言えて、ちょっと誇らしそうにお母さんお父さんの方に証書を見せる姿が凛々しく感じました。
証書授与の後は、1年間の集大成として、課業で楽しく身に付けてきた合奏やダンスを発表しました。
リズム楽器もタンバリン、鈴から本格的なパーカッション楽器まで課業の中でやってきた成果を披露しようと意欲高く取り組んできました。。
合奏曲は「さくら」。楽器は、鍵盤ハーモニカ、ボンゴ、カホンの構成です。
一人ひとりにインタビュー形式で「お名前は何ですか?」「学校に行って楽しみにしている事は何ですか?」と質問に答えてもらいました。ちょっぴり恥ずかしそうにしていましたが、はっきりとどの子も答えてくれました。理科、プール、図工、運動会といった様々な答えがありましたが、今年はどうも理系が好きなようです。
そしてなんと、「楽しみにしていること」の一番人気は「テスト」でした。テストが楽しみだなんて、子どもが意欲に満ちている証拠ですね! 大人は見習わなきゃ(苦笑)
合奏は、自分のパートをきちんと覚えることだけでも難しいことですが、まず同じ楽器の子たちと音を合わせ、他のパートの音も聞きながら演奏をするということは、年長児にとって簡単なことではありません。子どもたちは、どこを意識したらうまく合った演奏ができるのか、と考え、「あ、私ちょっと速くなっちゃった」「ボンゴやカホンのこのリズムの後が合図だよ」などと言い合いながら練習していました。そんな練習の成果が本番でも感じていただける演奏だったと思います。
演奏したあとの子どもたちの表情は「やりきった」満足感がいっぱいに見えました。
合奏の最後は、皆の合唱で締めくくりました。
♫♪さくら、さくら、いざ舞い上がれ、永久にさんざめく光を浴びて、さらばともよまたこの場所で会おう。桜舞い散る道の上で♪♫
美しいけれど、子どもにはなかなか難しい歌詞ですが、「さんざめく」という言葉に「嬉しい感じ?」「キラキラってことじゃない?」と、ちゃんとイメージして意味を理解していることに感心しました。
日本語って、難しいけれど素敵で面白いと思ったかな。
ダンスの発表曲は最近流行の?「エジソン」です。
元気に飛び跳ねる印象のダンスは単純に運動量の多い振りなだけではなく、上下左右を意識しながら方向を変えたり、止まる、動くというタイミングに身体の動きを合わせたり、ジャンプしながら方向転換をする、細かな手の振りが変わる、など体育的な要素がポイントの振りつけなので、そこを意識しながら練習してきました。
いっぱい踊ってきた自信の現れでしょう。ノリノリで、元気いっぱいで踊っていましたね。
そして最後の「エジソンポーズ」は、発明王になった自分が何かをひらめいた!という表現をしよう!と、それぞれが自分の表情を作っていましたが、それを本番でもしっかりと見せてくれていましたね。自分たちが意図した表情のユーモアが伝わって会場が笑いに包まれたので、子どもたちもばっちり手ごたえがあったようです。
子どもたちの発表の後は活動の軌跡というスライドショーをご家族の皆さんにもご覧いただき、一年間の活動を振り返りました。
様々な行事、日常の様子を見ながら、子ども同士で「あ、これ、〇〇したよね」と話している子、「これは〇〇だよ」とお父さんやお母さんに教えている子。子どもたちが嬉しそうに見ている中、キラキラした表情あふれる映像に、「大きくなったなぁ」「楽しいことがたくさんあってよかったなあ」と、子どもたちの軌跡に大人たちは感動して思わず涙する姿が多くありました。
私たち保育者もお子さんを託していただき、そんな育ちの経過に関わらせていただき、改めて感謝がこみあげてくる思いです。
最後は、様々な行事や音楽課業の中で「自分たちの育ちを願う歌」として、たくさん歌ってきた園歌「どんどんどん」を歌いました。
子どもたちは手を高く上げながら、大きくなった自分たちを誇るように元気よく歌ってくれました。
卒園証書授与式と子どもたちの全ての発表が終わり,最後に保育園の職員全員が作るアーチをくぐり、「おめでとう」の言葉に包まれて退場する12名の子どもたち。
その表情は卒園する寂しさより、これから始まる小学校生活への期待感や、式をやりきって、さらに大きくなった自分への誇りに満ちていました。
卒園おめでとう!
卒園児がペットボトルを使って、思い思いに人形を作りました。
自分がイメージした髪型になるように何度も毛糸を付け直したり、服にする素材をいろいろ試したり、小さな作品ですがとてもこだわって製作しました。
卒園に向けた装飾も、そんな子どもたちの作品が主役。
絵具の描画が大好きな活動だった子どもたちを表現して、虹色の絵具と絵筆が人形とコラボしています。🌈