秋のお話し会🎑

2024年10月16日 Kids Encourage 0 Comments

9月30日(月)に今年度2回目のお話会が開かれました。

朝から、お話会の準備がしてあるスペードの部屋気になり、「今日は何のお話なの!?」と大人から情報を得ようとするなど、子ども達は期待感満載の様子。

 戸外遊びから戻って、「お話会だから急がなくっちゃ」と大急ぎで手洗いを済ませて着席して「何が出てくるかな?」と話しながらお話が始まるのを待っていました。

いよいよお話会がスタート。

 一つ目のお話は「たぬきのおつきみ」という季節の行事を題材にしたものです。子ども達にお月見という伝統行事を知ってほしいということと、お話しに同化して楽しんでほしいということをねらいにして演じました。

お話が始まると、お月見のためにお米やお芋やお団子を「すこーしだけ」「全部はとらん」とタヌキたちが頂戴していくのを子ども達は「あ、取っちゃった」「め、って怒られてる」などと口々に言いながら観ていました。

お地蔵さんに「なんまいだぶー♪チーン」とするシーンでは声をそろえて「なんまいだぶー」と繰り返し唱えることでタヌキと同化して楽しんでいました。

いよいよ集めたものをタヌキがお供えする場面になって、本物のお米やお芋、ススキに立体のお団子が出てくると、ついつい触りたくなってしまうくらい興味津々で見ていました。

 おつきさんが高い山の上から「ほーっほっほ」とタヌキやお供え物が並ぶ姿が顔みたいに見えて面白がる、というラストシーンでは、その場ではいまいち月が笑った理由にピンと来なかった子が多かったようですが、お話会の後で絵本をじっくりと見ながら“あー、なるほど!!”というように「あ、ここに面白いタヌキがいる」「顔みたいだね」などと話していたり、子どもたち同士が後でゆっくり物語の内容を楽しむ姿がありました。

そして、もう一つは「おばけになりたいなす」というお話です。

秋が旬の野菜、茄子を意識して食べてほしいな、という食育も込め、このお話の主人公“なすちゃん”の気持ちやもう一人の主人公の“ろみちゃん”の気持ちに共感しながらお話を楽しんでほしいということをテーマに演じました。

特に“ろみちゃん”の気持ちやセリフには覚えのある子もいるんじゃないかな?ということで、登場人物の名前を、あえて親しみのある、くるみ組の担任の名前にして物語を演じました。

始めのろみちゃんとお母さんが買い物に行くシーンで使われたのは、子ども達がよく知っているご近所の“スーパーわたなべ”の写真が背景でした。

子ども達は予想通りの反応で、「あ、わたなべだ!」「行ったことある」と身近な場所への感情移入になり、お話の世界に入り込んでいました。

スーパーで買い物をする、お母さんとろみちゃん。

 その会話の中で「なすなんてだいっきらい!ハンバーグがいい!!」と話すろみちゃんに自分を重ねて観ている子、「だいっきらい!むらさきおばけみたい」と言われたなすちゃんが悲しむのを見て「すきだよ!」「大丈夫だよ、食べてあげるよ」などとすかさず

発言する子も多くいました。きっと、そんな会話に身に覚えがある子がたくさんいたのでしょう(笑)

「おばけになってやる!」と日本や西洋のお化けに変身して、お化けの世界に居場所を探すなすちゃん。その場面が“ウオーリーをさがせ”のようになっていたので、どの子も「あれ、どこだ?」「あ、あそこにいる!」と言いながらお化け探しに夢中。

「ここですよ」となすちゃんが飛び出す演出に、なかなか見つけられなかった子も「いたー!」と言いながら指差していました。

どこの世界に混じってみても、やっぱり見つけられてしまうなすちゃん。

「なすはおばけになれないよ!」 と言われてしまい、「どこに行ったらいいの?」と困ってしまいます。

そんななすちゃんがたどり着いたのはろみちゃんが通う保育園。ちょうど、育てたなすを収穫しています。

 自分で育てたなすを収穫することで「もうむらさきおばけじゃないよ」となすちゃんと仲直りしたろみちゃんですが、さて、みそ汁になったなすを食べられるのか!?というクライマックスシーンでは、友達のまゆちゃんがおいしそうに食べる姿や、先生に「おいしいから一口食べてみたら?」と勧められたりしながら“どうしよう、食べてみようかな?でもなー・・・”と悩む姿に自分を重ねた子もいたようです。

 無事、なすを食べたろみちゃん。良かったーと安堵しつつ、みんなも食べてね♡というなすちゃんの言葉に、「たべるよー」と応える子が多数いました。

事前に給食の先生にお願いして、この日の給食の副菜に茄子炒めを出していただきました。

いつもは野菜が得意ではない子も、この日は茄子ちゃんの気持ちを想い、自分から「今日は食べるからね!」と、茄子に向かって宣言!

食べた後は、「ナスちゃんよろこんだかなあ~」と、人形のナスちゃんを見ていました。(笑)

今回のお話会では、子ども達のお話会に対しての期待感の高さと、自分の経験や思いに登場人物を重ねながら文学の世界を楽しむ姿を感じることができました。

お話会の後も子ども達は、特に「おばけになりたいなす」の絵本を数人で見ながら「むらさきおばけみたい」などとセリフを言いあいながら演じて楽しんでいます。