12月21日(土)に表現発表会を行いました。
今年度は、乳児、幼児のどちらの子ども達にもその年齢に合った経験をご家族の方と共にたくさんしてほしいという願いから、会場を二つに分け並行して行いました。
あんず組の保育室では乳児クラスの子ども達を中心にした会を行いました。
オーナメント作りでは、トイレットペーパーの芯と紙皿に様々な形や色のパーツを貼って飾りを作る体験ができます。選んだパーツを、「どうやって貼る?」と子ども達と保護者の方が一緒に楽しそうに貼っている様子が印象的でした。
サンタやトナカイも作れるように部品と見本を用意しておいたのですが、そのトナカイの角のパーツを手に仕立てた方もいて、その発想に驚きました。
同時に活動経過の映像が上映され、子ども達が当日を迎えるまでに保育の中で経験してきたこととその様子をぜひ見ていただけるよう撮影しました。
日常のお子さんの様子を見てもらう機会がなかなか作れないこともあり、たくさんの保護者の方がお子さんやご家族でお話しながら見ている姿がありました。
大人の発表はお話し。「おばけたちでておいで」というお話をペープサートを使って演じ,クラスごとの2回に分けてお話をしました。
そのため、少ない人数でじっくりと楽しめたこと、2回同じ話を聞くことで、“おばけちゃん”が友達を探しに出かけて、行く先々で出会った様々なお化けたちとじゃんけんをしたり、ジャンプをしたり、追いかけっこをしたり。途中で先生たちも出てきてにらめっこをしたり。子ども達は「でておいでー」とお話と合わせて言ったり、お話の流れや途中の演出が分かって聞くことができ、2回目の方が盛り上がっていました。
「おばけく~ん、あそぼ~」と出てくるたびに、なんだか「きゃはは」と笑いが出ちゃうのは、これから自分たちもお化けになって踊るから?
お話しと発表の内容がリンクして、子どもたちが、より同化できるように普段からの活動とのつながりを大事にしてきました。
にらめっこ!といっても、「表情を変える」だけで大爆笑! 乳児の子どもたちは表情遊びが大好きです。
思わず前に出てきて手拍子!(笑) すっかりお話しの世界に入り込んでのパフォーマンスに大人はほっこりさせてもらいました♡
そして、最後は子ども達の発表です。
いちご・りんご組は、「どうぶつたいそう」をしました。活動の中で体を大きく動かしたり、自分ではあまりしない体の動きを保育者の真似をすることで経験し、粗大運動をたっぷり楽しんできました。
当日も、保育者が出てくると“いつもみたいにやるんだよね”と言わんばかりに、ほとんどの子ども達が自然に保護者の方から離れて前に出てきて体操を始めた姿が頼もしかったです。少し照れたり、固まっている子ももちろんいましたが、普段の保育でしていることを信頼関係のある保育者とする、ということが当日の姿にも見られ、嬉しく思いました。
次はあんず組の発表です。あんず組は日々の活動の中で何かに「なりきって表現する」ということをたくさん楽しんでいました。その中でも「お化け」は、大のお気に入り。
当日の衣装も、自分たちがイメージする「お化け」をデザインして、子どもたち自身が作成したお化けの衣装で、個性豊かなお化けたちを表現していました。
幼児クラス(くるみ組)では、スペードの部屋を親子、兄弟で対戦できる白黒めくりゲーム、宝釣りなど普段家庭ではできない遊びを楽しめるコーナーを設け、本気出すお父さんと真剣に勝負!など、幼児ならではの様子が見られました。
また、階段の壁面には子ども達の日常の活動経過の映像を映して、自由に観ることができるように演出させてもらいました。
自分が映っている映像を見ながら「ほら、このときね」と嬉しそうに説明している子の話を、立ち止まって聞いているご家族の姿もありました。
その映像にもあったように、子どもたちが製作として表現活動を行った時の作品が、階段や室内で展示してあり、映像と実際に自分が作ったものを見てもらい、どんな風に製作したのかというお話しも熱が入っていたようです。
ダイヤ・クローバーは特に紙粘土製作に個性が表れていました。
たくさん小さいものを作っている子、大きいまま大胆に作った子、枝や落ち葉をうまく使って造形する子、等、製作というより創作になっていて、それぞれの子が紙粘土という素材を知った上で工夫して作っていることが作品に表れていました。
幼児の保育者の発表は、「ともだちや」という絵本を人形劇で演じました。
きつねの“ともだちや”が森を歩きながら友達を探しに出かけ、途中でうずらやくまに、最後におおかみと出会います。おおかみのトランプの相手をしながら遊ぶうちに本当の友達になるというお話です。
子ども達が良く遊んでいる“ババ抜き”をきつねとおおかみがする場面では、身を乗り出して「きつね、がんばれ!」と応援する声がかかったり、「あ、ババ取った!」というおおかみのセリフにクスっと笑ったり、きつねの「ともだちはいりませんか?」に「いらないよー」とか、「さみしい人はいませんか?」に「いないよー」などと子ども達の相槌が入りがらお話が進んでいくのも幼児ならでは。(笑)
お話が終わって演じていた担任が顔を出して初めて、「まゆせんせいだったんだ」「あ、ろみせんせいいたー」と子ども達が気が付いたくらいに、役に成り切った大人の表現も大成功で、お話を楽しんでくれたようです。
いよいよ子ども達の発表。出番がやってきました。
ハート組は、始まる前から衣装を着て今か今かと待っている様子にはりきっている気持ちが現れています。友たちや先生と一緒に、ということを経過の中でたくさん経験してきたので、「サンタさんとトナカイくん」の曲がかかると、ニコニコしながら踊っていました。
ダイヤ組の子ども達はダンゴムシに変身。子ども達は、その変身するところも自分たちで準備することを誇らしそうにしていた。
「ダンゴムシ・ロック」の曲がかかると、ノリノリでそれぞれにダンゴムシになりきって踊っていました。好きなポイントがそれぞれにあり、その振り付けのところになるとより盛り上がる、そんな姿が見られました。
最後はクローバー組。今年は「3びきのやぎとトロル」のオペレッタに挑戦しました。
小さいやぎはちょっと弱弱しくかわいらしい様子で、中くらいのやぎは元気よく、大きいやぎは勇ましく、それぞれのやぎの様子の違いが仕草や表情をどんな風に表現しようかと、子ども達がその役のイメージを考えながら工夫してきました。また、トロルも怖い表情も仕草を何度も試して子ども同士で感想を話してみたり、それぞれが役に成り切りながら「演じる」ことを自然に構成していきました。(大人はほとんど演技に口をだしていません)そのやぎとトロルの対比もとてもよく表れていましたね。
特にこだわって作ったシーンが闘うところでした。ただのケンカではなく、映画の闘いのシーンのようにお客さんに見えるのか、子ども達はたくさん試しながら考えていました。そのくらい、クライマックスシーンも見事に“映画のように”演じた子ども達。終わった後はどの子もとても満足そうな表情をしていました。
子ども達の発表の後は、毎度おなじみ、エンカレッジ楽団の出番です。
今年はハンドベルを使った♪アメージンググレースと合奏で♪白い恋人たちを演奏しました。つたない演奏でしたが、子ども達が真剣に聞いてくれた姿や、後日、「ベースをやりたい」「そつえんしきはギターにする」などと会話しているのを聞いて、少しは音楽の魅力を伝えることができたかな、と感じました。
今回の表現発表会では、乳児クラスは「自分たちの生活に保護者の方をお招きする」ようなアットホーム雰囲気で、幼児クラスは、「くるみ組」として一致団結して参加する子ども達が会を作り上げていたような会になりました。
ご参加くださった保護者の皆様、ありがとうございました。