クッキー型抜き(クローバー組)

年長組クローバーさんは、食育活動としておやつに食べるクッキーの型抜きを行いました。

「早く作りたいな」「いちごさんも食べられるかな?」と、小さいクラスの友だちを思い浮かべながら身支度を整える子どもたち。年長児ならではの見通しや思いやりが感じられる場面です。

手洗いの前には、どんな形の型抜きがあるのかをみんなで予想しました。
「三角!」「丸!」「ハート!」と声が上がり、「角がある形はどれかな?」という問いかけには、実物を見ずに形を思い浮かべながら答える姿が見られました。
クッキー作りという身近な活動の中でも、形を頭の中で操作し、分類して考える年長児の認知の育ちが自然に表れています。

その後は、「なぜ手をよく洗うのか」を子どもたちと話しながら、いつも以上に丁寧な手洗いを行いました。自分たちが食べるものを作るからこそ、清潔にする必要があるという気づきが、子ども自身の理解として結びついていきます。

いよいよ型抜きが始まると、「どれにしようかな」と考えながら生地に向き合い、小さな型の難しさに苦戦しつつも、「ここ難しいな」「もう一回やってみる」と、試行錯誤を楽しむ姿が見られました。「小さい子にあげるんだ」と話しながら作る姿には、“誰かのために作る”という気持ちも育っていることが感じられます。

型を抜いたあとは、生地を丸め直し、最後まで集中して取り組む姿は、まるでクッキー職人のようでした。完成したクッキーは給食室で焼いてもらい、おやつの時間にみんなでいただきました。何度もおかわりをし、満足そうな表情の子どもたちでした。

クッキー作りは、単なる調理体験ではなく、認知的な気づきや衛生習慣、そして誰かを思う気持ちが重なり合う学びの時間でもあります。保育では、子どもたちが自由に楽しめる遊びの中に、それぞれの発達段階に応じた学びや気づきが、自然と重なっていくことを大切にしています。